45ppmホルマリンで、錦鯉や金魚のウィルス病を治す消毒方法私はホルマリンを大量に錦鯉の稚魚生産に利用しましたが、ホルマリンの副作用で鯉を奇形にしたり、鯉の健康を害したことはありません。私はホルマリンは錦鯉生産で利用される薬品のなかで一番利用価値のある安全な薬品だと思っています。
By 西 村 利 冶
『ロウソク病、 浮腫症、 ねむり病、 新水病 』、 これらの病気は、【ウイルス病 】とやっと国に認定されたようですが、 45ppmホルマリンで泥池、 コンクリート池( 濾過槽も )で 治療 ができます。 これは消毒薬による治療ですので、 この効果を新しいウイルス病の鯉ヘルペス病に試してみてください。私は45ppmホルマリン散布で鯉ヘルペス病も簡単に治療出来るとかんがえています。
浮腫症、 ロウソク病などの魚病は、 30年ほども前に広島県で大量全滅があって、いまも全国各地に被害が広がり続けていている魚病です。大量絶滅する魚病を、 錦鯉という趣味の魚の病気とでも云うような扱いで、 水産試験場が30年も何の調査もせず、ほったらかしにしていた魚病です。
ここ数年、 社会問題のようになっている鯉ヘルペス病がウイルス病であったために、 鯉ヘルペス病のウイルス調査の副産物のように、 ロウソク病や浮腫症もウイルス検査が行われた。
そして、結果はろうそく病や水腫病の原因がウイルス病であったと発表されました。国は錦鯉稚魚の絶滅病をウィルス病だと認定するのに、 なんで30年もかかったのかと云いたいです。
錦鯉生産者は経験から思考錯誤をくりかえしながら、 錦鯉の生産維持をつづけてきました。これらの病気は、 当初、 日本中で0.5%塩水浴で簡単に治療できましたが、 今日では、 塩水浴だけでは完治できないような悪性進化している様に見えるのが現状です。 ロウソク病・浮腫症と新しい鯉ヘルペス病が生産者の生産を圧迫しています。 また、 生産魚を展示池で蓄養、管理することもむずかしい時代となりました。
何故、畜養・管理も難しくなったというのは、私は簡単に言うことが出来ます。私は45ppmホルマリンの使用方法を隠さずに同業者・水産試験所・新潟県の振興会会長にも教えましたが、教えたとおりに実行する人はいなかった。
その方法とは、夜10時に見回りをして、異常魚1尾でも発見すれば、すぐさま、注水を停止して、45ppmホルマリン散布と十分なエアレーションを行ない、それを3日間以上保持するという方法を実践する管理者がいなかった事です。
彼等はウィルス性伝染病を理解していません。
彼等は長い錦鯉生産の経験から判断する為に、良く経験していた寄生虫病への対処方法から脱却できない。
それに、多くの池で大量生産していない為、ウィルス病を真剣に観察する機会が少なく、ウィルス病に対する敗北感も小さいからでしょう。
彼等は夜間に病魚を1尾見つければ、その池の水はウィルス病に感染していて、健康保菌魚が多数いると言う認識が出来ないのです。
彼等は夜の見回りをして1尾の病魚を発見しても、病魚は軽症なのですぐに見えなくなります。たった一匹の病魚が見えなくなると。ホルマリン散布の決断が出来なくなります。そこで彼等は、明朝、良く観察して決めようと考えて、寝てしまいます。朝、彼等は早起きして昨晩、病魚の見えた池の隅々を詳しく観察しますが、異常はありません。池の鯉は餌が欲しくて元気に泳いでいます。病魚は日中は底に沈んで動きません。だから日中に見えるのは元気な魚だけです。そこで、管理者は鯉は健康であると判断して餌を与えてしまいます。
昨晩、1尾の病魚を無視した管理者はその晩の見回りで大量の病魚を発見することになります。その光景とは池の四隅に大量の病魚が狂った行動で密集しています。急いで45ppmホルマリン散布を行うと、いっきょに病魚が数倍に増加し、その光景に管理者は頭を抱えてしまうでしょう。
管理者はこの経験から、
①昨日ホルマリンを散布するべきだった。
②ホルマリン濃度が濃すぎて鯉が弱った。
③2度とホルマリンなど使わん。などと考えてしまうのだ思います。
夜の見回りをしない管理者は夜の見回りをする方より病魚の発見に最低2日間の遅れが発生します。それは、夜回りをしない管理者は昨夜に池の4隅に重症の病魚が集まっていたことも知らずに餌やりをしてしまうでしょう。
そして餌やりの後、健康に見えた病魚の飼育魚は餌の消化に大量の酸素が必要なため池底に沈んで、鰓の開閉を速め苦しんでいます。
その為、大量の飼育魚が見えなくなり、反対に日中なのに最初に感染した重症魚が苦し紛れに水面を動いているのを管理者が気づくでしょう。
この様な症状の池に45ppmホルマリン散布を行っても、全滅に近い結果しか得られません。その結果で夜回りのしない管理者は45ppmホルマリン散布など役に立たない治療法に騙されたと考えるでしょう。
夜の見回りをしない管理者は自分の怠慢な仕事の為にウィルス病の発見が遅れて全滅したことも理解出来ず、役に立たなかった45ppmホルマリン散布に責任を転嫁するでしょう。
45ppmホルマリン散布は定期消毒や寄生虫病などの消毒など利用効果・頻度の高い消毒方法ですが、夜回りをしない養魚場で発症した全滅タイプのウィルス病重症魚はすべて死んでしまいます。
45ppmホルマリン散布は全滅タイプウィルス病では軽症の鯉の体内のウィルスを殺菌する効果で重症化させず、完治します。しかし、重症魚は完治出来ません。
絶滅タイプのウィルス病では早期発見、早期ホルマリンが最低条件で、午後10時の夜回りが必須です。
全滅タイプのウィルス病重症魚とは、稚魚のロウソク病のように頭部に赤い患部( 脳幹出血⁉)が発症し、意識障害ようなの行動をとる病魚を言います。
全滅型ウイルス病の重症魚を少しでも助けたいなら、ホルマリンは使ってはいけません。早急に0.7~0.8%の濃い塩水で急激な塩水薬浴すれば重症魚の一部が助かるかもしれません。しかし助けた鯉も後遺症が無いか、残るかは個々の魚の症状次第です。
夜の見回りをしない管理者である貴方は養殖業界から転職してください。貴方は養殖業界を潰してしまう管理者です。
貴方が販売した鯉も行動する貴方自身も、ウィルス病を拡散させています。貴方の絶滅タイプウィルス病の病魚のいる池は24時間魚を喰う鳥類・哺乳類の狩場になっています。貴方の池で絶滅タイプウィルス病に感染した鳥類・哺乳類もウィルス病の拡散の手伝いをしています。
抗生物質に頼って生産魚を管理されている管理者もおられるとおもいます。養魚場全体の魚を抗生物質で管理することは、 時間と多くの経費と労力が必要です。
それ以上に高度な管理技術が必要で、 神経を擦り減らす毎日になってしまいます。 しかし効果的にウイルスの治療も出来ず。 ウイルスの撲滅はもっと無理なことです。
そして、ウイルスは抗生物質に耐性を獲得し、数年で高価な新薬が必要になるでしょう。 抗生物質を利用する管理に希望はありません。
『鯉は海水魚になった‼』という業者は、0.5%の塩水で販売魚を常時飼育している管理者です。その方は我が社のセリ場の常連客でしたが、 彼等は常時塩水薬浴していないと販売できる鯉を管理出来ないのです。
「 浮腫症 や ロウソク病 にホルマリンは効果がなかった。そんな濃いホルマリンを泥池に撒くと池がだめになる。嘘をつくな!」と御怒りの声が多数あがっていることと思いますが、
私は反対にお尋ねしたい。
「 泥池に 45ppm のホルマリン散布をしたことがありますか? 濃いホルマリンを撒いた泥池の結果を何日も観察したことがありますか? 夜中 にホルマリンを散布したことがありますか?」
錦鯉の青仔( 1インチ・サイズ・稚魚 )を毎年 400万尾以上生産している大型の錦鯉稚魚生産・養魚場の場長として膨大な量の魚病管理を経験しました。
私は当時、コンクリート池で0.5%塩水浴治療しかなかった錦鯉の全滅タイプウィルス病治療を多数の泥池とコンクリート池利用してテストしました。
薬品散布が簡単・安価な3種( 過マンガン酸カリウム0.25~0.3ppm・原塩 0.6~0.8%・ホルマリン25~50ppm)を多数回テストしました。
結果は過マンガン酸カリウムでは泥池・コンクリート池の両方で稚魚を救えなかった。原塩とホルマリンは泥池とコンクリート池の両方で完璧な治療効果をみせた。
このテスト期間は およそ1カ月であったが儲け頭の稚魚( 選別データが優秀な交配の稚魚 )が100坪稚魚池で20面以上全滅しました。
私は初回交配21ペアを稚魚池46面に放流して非常にうまく育っていましたが、池の管理帳の記録通りロウソク病が発症して、一池、約4万尾以上の稚魚を20池以上殺してしまいました。
100坪池いちめんに白い死魚が浮かんでいました。
私はこの死魚を排水といっしょに流すと自治体・役所から悪臭の苦情だけではなく、報道沙汰になると考えるほどでした。
私たちはおよそ100万尾ほどを手網ですくい空き地に埋めました。20面以上という大量の死魚を手網ですくうという余分な仕事を新人3人(私を含む)で十二分に経験しました。
この惨めな経験で若い新人2名がロウソク病対策に手は抜けないと肝に命じたのでしょうか、夜の見回りも45ppmホルマリン散布も私は何も命令しないのに若い二人は職人の様に働いてくれました。
20面以上の全滅後の若い二人の夜間のロウソク病見回りと判断も完璧だった。20面以上の全滅以後は45ppmホルマリン散布後に病魚が見えない池が良くあり,死魚もほとんどなかった。本社から古株が2名視察に来たが、ホルマリンを散布して病魚の見えない池を判断ミスと断定して帰りました。
しかし、冬の浮腫症が発症したときの池の管理帳で、彼等がロウソク病を判断し45ppmホルマリン散布を行った池がロウソク病だったと証明してくれました。
うまく育った稚魚が毎日簡単に全滅する光景を一部始終観察して、治療方法を見つけないと46面の稚魚池全てが全滅するという恐怖心がありました。 ロウソク病を止める手助けをしてくれたのは、先人達が残してくれた各池の管理帳でした。 各池の管理帳が治療方法テストを最小限にしてくれた。 そのテストだけの1カ月間の経験で私たち新人3名に、ロウソク病を完治する治療方法を確立させてくれました。
ロウソク病・浮腫症の泥池治療では、45ppmホルマリン散布が簡単・手軽・安価であり、効果的な薬浴でした。ホルマリンは散布に 手間が掛からないので、複数の池に短時間で散布ができるだけで、稚魚を助ける効果は塩水薬浴より良好な方法だと思います。結論として2年ほど45ppmホルマリン薬浴で稚魚生産を頑張りました。
私は泥池にも0.6%塩水浴も数十回利用しました。それは、私のホルマリンの使用料に驚いた社長からの命令で厭だったが利用しました。ホルマリンは池を駄目にするとのことで、塩害は無いのだろうかと考えながら泥池に0.6塩水薬浴を続けました。
塩水薬浴はコンクリート池では水量が少ない為、利用は簡単ですが、しかし、泥池では水量が多いので原塩散布量が多く、急いで水量を200トン(塩1200kg)から50トン(塩300kg)に下げ、塩の散布量を25%にする努力も必要でした。
水車が廻っている池に塩を散布しても、水車が池水を撹拌していても原塩を溶かすために時間がかかり、散布効果が遅くれると私は考えました。
夜中に排水してからの泥池への塩散布は我々作業員の睡眠時間も多く喰われてしまいます。この年は2トン以上、泥池に塩を散布しました。 塩を運び散布するだけでも大仕事ですよ。 私が個人営業の錦鯉生産者なら泥池への塩水薬浴は絶対にやりません。
【注意事項】
塩分濃度が0.9%を超えると魚は脱水症状を起こして死んでしまいます。 0.5%塩水は鯉の体力消耗を防ぎ・回復させる効能があります。
私はいつも清水・コンクリート池での選別作業には塩分濃度0.5%を利用していました。 泥池への散布では0.6%強の散布を薦めます。散布池の水量測定が少し間違っていても、薬浴塩分濃度が最低0.55%~最高0.7%程度になり、塩水薬浴に最適と考えます。 私はロウソク病・浮腫症治療には、清水・コンクリート池での塩水薬浴治療のであっても、経験から0.6%を利用してミスのない効果を得ていました。
ウィルス病の泥池(養魚池)治療では、45ppmホルマリン散布が簡単・手軽・安価であり、効果的な薬浴でした。ホルマリンは散布に 手間が掛からないので、複数の池に短時間で散布ができるだけで、稚魚を助ける効果は塩水薬浴より良好な方法だと思います。
神畑養魚・山崎養魚場の社員全員(私と若い二人)は月2回の我が社の競り場の作業員として近畿圏の業者の出品魚が集まる競り場で一日中作業していました。
競り場に集まる業者全員が販売する魚や生産魚のウィルス病に悩まされている。ということは、彼等の出品する魚もウィルス病に感染している事でしょう。
彼等の出品する鯉も我が社の出品する鯉もセリ場という浅いプールの中に、競り用のコンテナに個々に入れられ混ざります。競り場の池は感染病の巣窟です。ここで山崎養魚場の3名は一日中働いていました。
それ故、他業者のウイルス病を山崎養魚場に持ち込まない為の防疫対策は何も出来なかったという状態でした。セリ場で業者からいろいろな新しいウィルス病の話を聞いていましたが、山崎養魚場に新しいウィルス病は出現しませんでした。だから私は業者の新しいウィルス病の噂を信用しなくなり、競り場からの防疫も考えなくなりました。
ロウソク病・浮腫症の治療が確立したので、我が社の鯉生産量は最高水準になっていました。
日本中の錦鯉生産者が稚魚生産・2歳立てに苦労していましたから日本中の錦鯉生産量が少ないようで我が社の錦鯉は良く売れました。 また、私は山崎養魚場も絶滅型ウィルス病は毎年大量に発生するがホルマリン散布治療していると言っていました。
この頃、競り場の客がゆっくりと増加していました。そして業者も我が社の出品する錦鯉を安い鯉から高級品まで押しなべて買っていました。有名な業者が率先して買うので、小さな業者も安心して、我が社の出品魚を強気に買っていました。
ここ数年の生産成績も、全滅タイプのウィルス病の泥池治療にホルマリン薬浴と塩水薬浴で成功したことで毎年大量の特級当歳魚が確保された。
生産・販売が好調なので、私の提案した山崎養魚場の改造計画が承認されました。
①成長の悪かった特級当歳魚用に加温タイプ大型温室を私の設計で建設しました。
②産卵・孵化・選別に使用している簡易温室も私の設計で循環ろ過装置を取り付けました。
③山崎養魚場の真横の灌漑池に私の設計で鉄パイプ枠の養殖用網生け簀10枚(5m*5m*深さ2m)を設置しました。
毎年、成長の良かった特級1歳魚8000尾ほどは春に大型灌漑池で2歳立ての為に放流し成長させています。そして成長の悪かった特級1歳魚を競り販売用に、大型温室で冬場も加温しても色揚げ飼料を与えて成長させました。冬場の成長で大型温室が満杯になったので、大量の特級1歳魚を灌漑池の網生け簀数枚で春から成長させていました。
我が社の競り場は六月から始まりますが、業者の持ち寄る錦鯉は昨年の販売残魚ばかりで、競り場で新しい鯉と入れ替えるという目的の出品が大半です。 しかし我が社は加温型大型温室と網生け簀で競り出品用の明け2歳魚を大量に育てていますので、残り物ではない大量の出品が可能でした。
競り日に合わせて明け2歳魚を温室や網生け簀で選別して、毎回の競りに多品種の目玉商品を業者が販売しやすいサイズで多数出品することが出来ました。 また、我が社の出品する明け2歳が色揚げ飼料で育てているためそのままで地方品評会向きの明け2歳が多く、愛好家全般に販売しやすいサイズでもあり、競り場の雰囲気を盛り上げる効果がありました。
そのなかでも前年までは販売経験のない希少品種のドイツ鯉タイプ九紋龍の優秀鯉の出品が競り場で話題になっていました。 毎回、目玉商品に素晴らしいドイツ九紋龍がどんどん出てくるので競り場の常連有名業者たちが、私に『西村君、九紋龍なんぼ持ってるねん』と聞いてきたほどで、『 大当りしました。』と答えました。
九紋龍は業者や愛好家も品種名は知ってはいるが、大規模の全国大会の品評会いがいでは、優秀な実物を眼にした人も少ない品種でした。しかも、九紋龍という品種は愛好家全員が自分の鑑賞池に一尾は入れたいと思っているのですが、販売されていないので手に入らないという難物品種でした。
それ故に我が社の競り場の有名な業者たちが九紋龍の安定した高値の買い手となり、値崩れはおこらずに安定出荷が出来ました。有名な業者たちは他府県の知り合い業者に転売して良く儲けていたのでしょう。
『九紋龍 裏話。』
私はこの時期、新潟から仕入れた普通鱗の鯉の羽白の雄雌を交配テストをして素晴らしいドイツ鯉タイプの九紋龍を作ることに成功しました。
普通鱗羽白の交配テストの毛仔は100坪池一面だけで大きくしました。そして1 inch サイズに育った羽白の稚魚は、白地と良質の墨が素晴らしい九紋龍が沢山見受けられた。この晩秋には、白地・墨・鱗目が素晴らしいドイツ鯉タイプの九紋龍が多数選別で残りました。
このドイツ九紋龍の親のペアはものすごい多産系のペアでした。私は初交配から産卵数が多すぎて自然産卵を途中で止めて、雌親の腹の卵を絞り出し大量の魚卵を捨てていました。
雄は1尾だけで小さいのですが私も見たこともないおよそ受精率100%ほどで、受精卵はすべて孵化しているようでした。水子も全く特徴がない黒仔ばかりで選別もできないので必要量以外はそのまま大量に捨てていました。
この交配は大当たりなのですが、九紋龍は御三家のように大量に販売できる品種ではないので大量生産は出来ません。また、私には品種改良の興味も湧きませんでした。
【 裏話 完 】
多く池の絶滅型ウィルス病を塩水浴とホルマリン薬浴で治療できたことから得た私の結論は:
①一度、絶滅タイプウィルス病を経験した鯉は2度と発症しない様でした。
②私は絶滅型ウィルス病は人間のウィルス病の麻疹(はしか)などと同じと考えます。
最終選別までは各池には基本、親が同一の当歳魚が入っていましたが、冬場は最終選別で特級(大と小)・並み・雑に選別され、ランクごとに混合して冬越しを行います。
冬場には、20面( 100坪池 )程に10万尾以上の当歳魚の在庫がありましたが、浮腫症が発症するのはロウソク病を発症しなかった当歳魚だけでした。この考察は山崎養魚場の各池の管理ノートで何度も証明されました。
山崎養魚場には稚魚池46面・親池2面各池の管理作業ノートがありました。私が引き継いだ時点で7~8年分の記録がありました。このノートには各池に行った全ての作業が書かれていました。
①各池の冬越しの状態・水面の割合
②肥料の種類・肥料散布日・肥料の量
③石灰消毒量・石灰散布日
④貝ミジンコの発生度合い・改善策
⑤孵化稚魚放流前の水質の状態・処置
⑥水仔の放流日・推定尾数・健康状態
⑦粉末飼料の使用開始日・散布量
⑧目落ち病の発生日・治療方法と薬品と濃度
⑨ロウソク病の発生日・治療方法と薬品と濃度
⑩冬越し用稚魚池の各池からの混合尾数の記録
⑪浮腫症の発生日・使用した薬品と濃度
⑫定期消毒の日付と薬品の種類と濃度
私は山崎養魚場の場長になるまでの養魚経験は、魚好きで近大の水産科淡水養殖学科に進学し、学友の影響で錦鯉マニアとなり、卒業後に青年海外協力隊でネパールの湖で中国家魚養殖の養殖指導を3年半経験していただけでした。錦鯉や金魚の産卵・選別は何度か経験していましたが。
学生の時に雑誌『養殖』を読んで、山崎養魚場のことを知り、こんな養魚場で働きたいと考えていましたが、帰国後に協力隊事務局から神畑養魚から山崎養魚場の職員を募集していると連絡を受け、山崎養魚場に直接、面接に行き就職しました。 錦鯉の生産と品種改良が自分の手で出来ると喜んでいましたが、山崎養魚場というの大規模な養魚場の運営する自信は正直にいって経験不足でした。
しかし、山崎養魚場の場長になるサポートが養魚場内にありました。 私は山崎養魚場の先人達が残した各池の作業記録ノートを読むだけで山崎養魚場の仕事内容を理解できて、場長をやる自信が付きました。 ネパールでの黒鯉生産を大好き錦鯉に置き換えるだけで、場長・主任作業員を兼任する立場に自信が付きました。 それ故、私もこの素晴らしい記録を引き継いで、毎日夕食前に一日の作業をすべて記録するようにしていました。
もし冬場に浮腫症が発症した場合、その池の混合データを調べると、混合前の春・夏の稚魚のロウソク病の記録を調べることが出来ます。それを調べると、浮腫症の発生した池のロウソク病を経験していない鯉の品種と尾数が記録されています。浮腫症が発症した池の病魚の品種と尾数は、いつも見事に記録どおりでした。
同じ池で浮腫症の病魚と健康を維持している鯉が両方が存在するという異常な光景をなんども経験しました。 健康魚がいますが、浮腫症魚の治療に45ppmホルマリン散布をします。曝気を3日間以上続け、給餌は1週間停止すれば、その後は普通通りの給餌に戻してください。健康魚の群れにはなんの問題もありません。
その池の健康な鯉の群れは浮腫症を発症しません。
つまり、ロウソク病を経験した鯉は浮腫症を発症しないことです。
そのことから、私の見解としてはロウソク病・新水病・ねむり病・浮腫症などは同一のウィルスが引き起こしている。だから、私は鯉の魚体サイズの違いによる症状の変化を、別の病気のように命名しただけだと考えています。
夜回りでロウソク病や浮腫症の発症魚を1尾でも見つけたら、すぐに45ppmホルマリン散布をするようにしてから、稚魚の大量死は無くなりました。ロウソク病が年間20~30面( 100坪池 )発症しても、全部で100尾も死なない。平均は0~数尾/一池ほどでした。
晩秋からの浮腫症は、真冬前には夜の見回りで1~数尾で病魚が発見されますが、しかし真冬の水温低下では病魚の発見が一晩遅れるようなこともありました。
一晩遅れの処置でも、魚体が大きく体力があるので45ppmホルマリン散布かコンクリート池での塩水浴( 選別も行う )で滅多に死魚は出ませんでした。
生産者の立場としては生産する全ての稚魚が春・夏のロウソク病を経験していたら晩秋の浮腫症に悩まなくなり、その後の大きくなってからも新水病・ねむり病の心配もいらないと私は考えます。
広島の坂井養魚場を2度見学しましたが、ロウソク病の話でオーナーと意見交換しまし、私の麻疹のようなウィルス病説と意見が合致ました。
私は夜回りで病魚を見つけたら、塩やホルマリンですぐに薬浴治療していますと話すと、坂井さんも夜回りで見つけて0.5%塩水浴で治療しているとのことでした。(坂井養魚場は泥池は無いと思います。コンクリートろ過循環池の清水飼育されています。)
そして、坂井さんは発病した池の病魚の浮き糞を発病していない池に入れてロウソク病を感染させていると教えて頂きました。
【ロウソク病の人為的感染治療】
この坂井養魚場で行われている処置治療を全ての生産者が計画的に行えば、ロウソク病だけを克服するだけで、年中の神経質な見回りを行わなくても、定期消毒だけで安定生産が約束されるでしょう。 浮き糞にこだわらなくても、ロウソク病を発病した池の水をホルマリン散布前にバケツに汲んで、発病していない池に入れれば感染します。
私が勤めはじめの冬に貴重な体験をしました。浮腫症の発見の遅れは、その池の鯉が春先に大量のワタカブリ症が発生することを体験しました。
夜間の見回りをしない方も、真冬の昼間に1尾でも浮腫魚を見つけたら、病魚は大量にいると考えて即座に養殖鯉を泥池から取り上げて0.6%塩水薬浴で治療してください。
取り上げた鯉の体表が荒れている場合は0.6%塩水浴で浮腫症の治療だけでなく、0.2ppmマラカイトあるいは0.2ppm過マンガン酸カリ消毒で体表の荒れがワタカブリ症に進行しないように助けてください。
春前のワタカブリ症の鯉に、上司の提案でホルマリン20ppmと塩0.5%を混ぜて薬浴した経験あります。
すると、薬浴後2~3時間で魚体は浮腫み、眼球や鰭の内部に空気の泡が見えました。
急遽、塩水浴だけに水替えを行っても数日後には薬浴している全魚の全ての鰭が溶解してなくなっていました。しかし春に成長させると鰭も眼球も戻りましたが。
たった一度だけの貴重な経験でしたが、ホルマリンと塩の混ぜた薬浴が結果は良かったようですが、困難な事例です。夜10時の見回り後、網引きして、取り上げ、薬浴作業はで12時でした。2~3時間後に再塩水薬浴して朝4時頃でした。
ホルマリンと塩の混合副作用を2~3時間後に見つけていないと、私は全滅した事例だったと思います。
消毒薬のホルマリンをうまく利用すると管理が非常に簡単になり、 何よりもウイルスが 進化しないと私は考えています。
ウィルス病は進化がなければ、 ロウソク病も浮腫症も0.5%塩水浴で簡単に治療できる魚病だったのですが、 抗生物質によるウィルス病治療が、 ウイルスに新しい耐性能力を与えたのでしょう。
ここで 消毒 という事をもう一度考えてみてください。 生産業者・流通業者・愛好家の皆さんには、 消毒にはいろんな方法や主張があると思いますが、 全国で統一した消毒方法と利用方法を定めれば、 錦鯉業界の安定発展に繋がると私は考えます。
販売される鯉も公的な品評会も全ての方が、全て統一した消毒をしたうえで行なえれば、 品評会への出品鯉・持ち帰る愛鯉池も安全になり、 流通の促進になると思いませんか。 如何なものでしょうか。
* 45ppmホルマリン使用方法
その使用方法は、 青仔の泥池でも、循環濾過槽の付いた展示池(濾過槽の水量も加算する。)でも、ホルマリン45 ppm / 1 ton( 水量 )の濃度、 つまり、 水量 1 トンにホルマリンを 45cc散布し、 注水は完全に止めて、 十分なエアレーションをおこなって、 72時間( 丸三日 )以上の長時間薬浴をおこないます。 池の水位が下がらない場合は注水も7日間止めてください。 薬浴水は捨てないでください、必要ありません。 そのままで、7日間の給餌停止後は普段通りに飼育してください。
* 薬浴濃度 45 cc 前後 ( ホルマリン ) / 1 ton ( 水量 )
* 薬浴時間 72 時間以上 * 注水 72 時間以上 完全に止めて置く。 * 爆気 72 時間以上 十分以上にエアレーションを続ける。
ホルマリン濃度が 45 ppmと書いているのは、 40ppmで十分な効果がありますが、 40ppm以下では発病状況や大量の緑藻プランクトンなどの水質条件に影響うけて薬浴効果が左右される可能性があり、 散布濃度は散布者が養魚池の水量を正確に把握していない場合でも、 40ppmより薄くならないように、そして反対に、 50ppmより濃くならない程度と思ってください。 50ppmでも鯉( 青仔も )は大丈夫です。私も青子が50ppmホルマリンの中で数日元気でいる事を観察してびっくりしました。
養魚池の水量が正確に把握されているなら、 水質が透明なら40ppmでもOKですが、 不透明なら45ppmで散布してください。 35ppm以下の散布の場合、 早期発見、早期処置でうまく助かったと思っていた魚群全体が背こけ症状をおこし、 ゆっくりと全滅します。
20~35ppmホルマリン散布をテストしましたが、 この濃度帯の散布結果は全滅を止めらねなかった。20~35ppmの濃度ではウイルスによって脳障害が致命傷を発生してしまうようです。
ホルマリンの使用は 食用魚生産では発ガン性がある為、 全面的に使用が禁止されています。 我々、 錦鯉業者も 養魚場外 の生体環境を配慮した利用方法が求められていますが、何も心配いりません。
45ppmホルマリンを散布し72時間エアレーションしていた泥池・展示池・濾過槽付きの鑑賞池などの池水を捨てないでください。池水の交換は必要ありません。
45ppmホルマリン散布でいったん池水は白濁しますが、エアレーションしていれば池水を捨てる必要はありません。天候が良ければ、5日目頃から藻類なども復活して緑が復活します。ホルマリンが分解された証拠です。45ppmホルマリン散布した池水をそのままで錦鯉飼育を続けてください。濾過装置の濾過細菌も復活します。
*散布の準備( 全池 )
(1) 水漏れ対策
水漏れの為に注水を72時間も止めることが出来ない。 こんな事を時折耳にしますが、 『冗談はやめてくれ。』と云いたい。
水漏れの池とは⁉ ウイルス病の消毒、治療を話題にする前に、 養魚場全体が雑菌の巣になっており、 養魚が何の病気で死んでいるのか、 わからない状態だと思います。 そして、 抗生物質治療と塩水浴をだらだらと続けているのではありませんか。
鯉の体表や鰓や鰭に繁殖する寄生虫などを定期消毒でコントロール出来て、 弱った魚がいない状態でないと、 ウイルス病の発見や判断が遅くなります。 遅い発見ではウイルス病の治療はできません。
(2)濾水修理してください‼
泥池・展示池・濾過槽・鑑賞池も鯉の健康管理の為にもれ水を修理してください。 養魚場は冬は仕事が少ないので、漏れ水修理を考えてください。 池の水を抜くと、漏れ水が判明しますので修理方法を考えて予定を立ててください。
①土地の陥没などはぐり石・バラス・コンクリートで大改造。
②仕切壁のひび割れには、糠・ヘドロ・砂などをひび割れに吸わせて流量を減らしてください。 仕上げに水中用硬化接着剤などで止めてください。
③吸い込まれた糠は後で膨らむので、昔からを漏れ水止めるのに使われてきました。
(3) 水量の調節
展示池はもとより、 泥池もホルマリンを散布する池すべて排水パイプで水量を確実に調節してください。 そして散布準備として、 全池のホルマリン散布量を事前にノートに書き留めてください。 その表は散布ミスを無くし、結果の判断に役立ちます。
稚魚池(面積100坪で)の場合、 春 は150トン、 夏 は200トン、 秋 は250トンというように水位を調節していれば、 夜間のホルマリン散布さえも非常に楽になりミスも無くなります。
コンクリート池壁に春150トン、夏200トン、秋250トンの水量ラインをサンダーで削って入れてください。オーバーフロー排水パイプを動かすだけで春夏秋の水量調節ができるようにしておけば薬剤散布の簡単になり、稚魚の成長も違いますよ。
春は平均水深45cmというのは、この深さは動物プランクトンの発生を促し、孵化稚魚の初期餌料を育みます。 また、プランクトンの発生促進の為にを鉄製トンボ引っ張って底泥を巻き上げる作業も楽な深さです。
底泥を巻き上げると孵化稚魚の腹部は大きく黒っぽくなり、成長は早くまるで違います。 しかも、孵化稚魚の生存率も素晴らしく、今までとは違う大量の青仔が成長してくれます。
このトンボ作業の成長効果は貝ミジンコが湧いている稚魚池に非常に近い効果を示してくれます。貴方の稚魚池に貝ミジンコは湧いていないなら、暇な時は孵化稚魚を放流した池を、放流した日から毎日何度も泥をまきあげてください。これは、私が貝ミジンコが湧いている池の孵化稚魚を観察して始めました。
貝ミジンコの写真は私⁉の写真かもしれません。山崎養魚場の場内の稚魚池で初めて見て感激した巨大なミジンコでした。
底泥を巻き上げる作業は貝ミジンコにまかせてください。貴方の稚魚池に貝ミジンコが湧いていなければ、産卵前に貝ミジンコが湧いている池から貝ミジンコを移植して、貴方の稚魚池すべてに貝ミジンコをに湧かしてください。そうすれば、今までより2~3割多い青仔を選別できると思います。
孵化稚魚放流前に貝ミジンコが黒い塊が出来るほど湧き過ぎた場合は、稚魚用の引き網(4mm目)を引いて間引きしてください。孵化稚魚放流後の1週間貝ミジンコが湧いて泥色の水色ならば、稚魚は間違いなく急速に育っています。
稚魚が鼻上げするほど貝ミジンコが増えすぎた場合は、マゾテン0.01ppm(0.1ppmじゃない)散布で貝ミジンコを消してください。この薄い0.01ppmマゾテン散布では貝ミジンコは消えますが、ミジンコやワムシは消えません。
そしてもっと重要な事は、0.01ppmマゾテン散布では翌年も貝ミジンコは発生します。
余談ですが、稚魚池1面を貝ミジンコを春から秋まで発生させて、2歳立て以上の鯉の餌として飼料試験をやってみたかったですね。
孵化稚魚の早い成長はロウソク病の発生時にも病魚を発見し易く、大きく育った魚体がロウソク病に負けにくい体力をつけています。 貝ミジンコが消えても稚魚が小さい場合は、毎日トンボを引っ張って稚魚全体が差がなく成長するように作業を続けてください。 稚魚全体が微細な粉末餌料を摂餌できるまで頑張ってください。
孵化稚魚の早い成長はロウソク病の発生時にも病魚を発見し易く、大きく育った魚体がロウソク病に負けにくい体力をつけています。 貝ミジンコが消えても稚魚が小さい場合は、毎日レーキを引っ張って稚魚全体が差がなく成長するように作業を続けてください。 稚魚全体が微細な粉末餌料を摂餌できるまで頑張ってください。
ロウソク病の治療テストの時に、一池だけですが貴重な経験をしました。古い生産者間でロウソク病は『ウィルス病ではなく、水質が悪いからだ』と言う意見が根強くあったのでテストしました。
素晴らしい青水の泥池でロウソク病が発生した時に、何の処置もせずに経過観察したことがあります。
稚魚サイズは全体が良く育った20㎜ほどの青仔でした。
経過を言えば、ロウソク病の蔓延スピードは数日掛かりました。普通は死魚が出ている時期なのに、重症魚に見えない青仔が泥池の池壁全周の近く水面に集まっている。青水がロウソク病から青仔を守っているとしか見えませんでした。
2~3日観察していても重症化しませんでしたが、全体にゆっくりと瘦せてきて、背こけ症状になりゆっくりと全滅しました。全滅はしましたが、この経過観察から青水が魚体に良い効果はあるのだと思いしらされました。
青水作りが上手くいかなければ、マゾテン0.5ppm散布で動物プランクトンを消してください。 動物プランクトンは0.5ppmマゾテンを使用しても耐久卵を残して、翌年も発生してくれます。 そして毎日トンボを引っ張って、底泥の肥料成分を巻き上げ、植物プランクトンの増殖を助けてください。
この水深60㎝では稚魚網などを使い易くなります。 給餌機を使うようになると、青仔も給餌機前に大きな群れを作って摂餌するようになります。 孵化稚魚の頃から池にトンボを引く人間がよく入っているので鯉稚魚が人間を怖がらなくなっている様です。これを利用して鯉稚魚の取り上げを行います。
取り上げに引き網を使う前に、給餌機の音と少量の粉末餌料に集まる稚魚の群れを大きなすくい網で取り上げてください。 その方法は産卵用網生け簀(1.5m*3m*深さ1m)を使い二人用に2mの細い竹棒2本を付けた大型すくい網で、上手くやれば一度に池全体の8~9割の稚魚を取り上げることが出来ます。 すくい網で大部分の稚魚を取り上げれば、後の網引きもとても簡単になり、網引きの引き残りもわずかになり、2度引きも要りません。
この産網に2本の竹棒を付けて給餌機に群がる鯉稚魚を静かにすくい上げます。写真は松田漁具さんの産網だと思います。
すぐに落水に取り掛かれ、残魚も少ないので、早く注水作業にかかれます。 注水と隣の池からの割水を行い、トンボで泥を巻き上げる青水作り作業を行ってください。 この取り上げ方法が、作業員3名だけの我養魚場の取り上げ作業を非常に簡単にしてくれました。
我々は毎日1池4万尾以上の1次選別作業も、3名で終わらせていました。 秋の最終選別もこの方法で簡単に取り上げて選別していました。
『余談ですが。変な経験が⁉』
神畑ではない養魚場で真昼間に浮腫症の病魚を見つけたことがあるのですが、ホルマリン散布では全滅すると言ったのですがオーナーがホルマリン散布をえらんで全滅させた事がありましたが、不思議なことに隣の池の同サイズの稚魚が浮腫症を発症しないのです。
オーナーは夜はいない養魚場でしたので鳥害はあるはずだし、隣の池との間はコンクリート壁でひび割れもあるし、浮腫症の感染を止める要素は無いのに、注意して毎日昼間に観察しましたが結果は発症しませんでした。
何が発症を止めたかと、二つの池の違いを考えると、発症しなかった池にはホテイアオイが水面の20分の1ほど占めていました。観察を続けていると、午後になると鯉は空腹になるのか、さかんにホテイアオイをつついて動かしたいました。ホテイアオイを取り上げて見てみると、根が非常に短くなっていて重心が崩れて半分沈んでいるホテイアオイもありました。
このホテイアオイの写真はフェイスブックFBで掲載されていた写真を引用しました。
これが錦鯉養殖から離れても頭から離れない経験です。 ホテイアオイにウィルス病を止める効能があるのかも⁉と真剣に思い込んでいます。
①鑑賞池に鯉が十分にかじれる量のホテイアオイを繁殖させる。
②ホテイアオイの本体とひげ根の有効成分を調べて欲しい。
③ホテイアオイの本体やひげ根を餌に混ぜた餌料を開発して欲しい。
誰かテストして結果を教えてくれませんか?
南方の水草アゾラ(Azolla)を錦鯉の飼料としてテストしてくれる方はおられないでしょうか⁉
(4) 濾過槽の洗浄
濾過槽は定期消毒の一週間ほど前に軽く洗浄するように心掛けてください。
濾過槽が濾過能力をこえている場合、 濾過槽内も循環している池水も生物濾過のバクテリアが満杯になっており、 清水に見えてもバクテリアやいろんな有機物が多数循環するようになっています。
そんな状態では、 散布したホルマリンが、 ウィルス殺菌以外に大量のバクテリアに消費されてしまいます。 大量のバクテリアは45ppmホルマリン散布後の水質の白濁という悪化に拍車をかけてしまいます。
あまり水質が悪化したり、 ホルマリンの消費が激しいとウィルス病重症魚の回復が難しくなります。
濾過槽も定期消毒でホルマリンを使用しているとホルマリンに適応した生物濾過に変化するようです。
それゆえ、45ppmホルマリン散布後の池水を捨てる水替えはしないでください。
(5) 注水
注水は完全に止めてください。注水を止めないとウィルス病治療は出来ません。
45ppmホルマリン散布後も、0.6%塩水薬浴でも、注水が止められていない場合は注水部に鰓呼吸が苦しい病魚が集まりますが、ここに集まった病魚は全て死亡します。注水が続けば全滅します。注水はパイプ・ホースを繋いで、池の外へ流してください。
(6) 爆気(エアレーション)
ウィルス病(塩水浴・ホルマリン散布)の治療には72時間以上の十分に爆気( エアーレーション )が必要です。 同時期に複数の池に十分なエアレーションをおこなえる余裕のある準備が必要です。
(7) ホルマリン
1 年間の使用量を考えて準備してください。 古いホルマリンは展示池の大型魚の定期消毒に使い、稚魚池の45ppmホルマリン散布治療には古いホルマリンを使わないでください。
刺激臭のないホルマリンはウィルス病治療に使用しないでください。ホルマリンは年間をとうして涼しい場所で保管してください。
散布時に手間取ったり、 計量のミスを起こさない為に、 各池のサイズに合わせて作業効率が良い専用のような計量カップ・バケツ・タンクを用意してください。 ミスをなくし、 散布の手間を省けば、その20~30分がウィルス病による死魚を劇的に減らしてくれます。
(8) 鳥獣害の防止
鳥獣害がないように、 フェンスや防鳥ネットなどを使ってコントロールしてください。 大事な販売鯉の被害を減らすだけではありません。 弱った病魚が鳥獣に食害されることで、 その池のウイルス病の病魚の発見が2~3日遅れることで全滅させてしまうでしょう。 鳥獣によるウィルス病の伝播で前触れなく、 養魚場全体がウイルス病の蔓延状態になったりすれば、 管理者のウイルス病に対する判断の誤りを招いてしまいます。
(9) 定期消毒
ウイルス病魚発見の邪魔になる紛らわしい病魚がいないように定期消毒を行なってください。 定期消毒は3月の暖雨の直後、 梅雨の直前、 秋雨の直前、 冬前の年に4回の季節の変わり目に行こなってください。 この定期消毒だけで 弱った魚は滅多に現れないでしょう。
定期消毒の方法は、展示池も泥池も 45ppmホルマリン散布してください 。 注水を止め、 エアレーションをおこなって、 72時間以上の薬浴をしてください。 展示池も泥池も水替えなしに飼育を継続してください。
泥池でウィルス病を45ppmホルマリン散布でロウソク病を完治できますが、泥池全体のロウソク病ウィルスを殺菌することは出来ないと考えています。 マゾテンを毎年多用している池なのに、春先には耐久卵からミジンコが湧いてくるようなものだと思います。だからロウソク病が発症した池は毎年同じ池で同様の季節にロウソク病が発症すると考えています。
(10) 防疫
外部からの鯉の持ち込み時も、 ホルマリン45PPM で消毒してください。 そして、 外部の養魚池の水に触れた日は、 自分の池には近ずかないでください。 防疫を心掛けてください、 どこかでウイルスの悪性進化が進んでいるかもしれません。 そして、 いつ何時、 あなたはそのウイルスと遭遇するかもしれません。
写真は徳田 成裕さんの撮影です。兵庫県の徳田 成裕さんの経営されている錦鯉販売店内の写真です。
他の養魚場に行かれたときは、 販売されている鯉の質や型付を観察するでしょう。 しかし、その養魚場全体の防疫環境、魚病の有無、鯉を取り扱う備品の質などに観察の重点をおいて歩いてください。 長居したくない養魚場があるはずです。
(11) 夜10時の見回り
病魚は夜間水面にいます。健康な魚の姿は全く見えません。
①病魚は四角い池では四隅や池壁の曲折部に見受けられます。
②重症魚は特に頭部を池壁のコーナー隅にくっつけています。
③病魚は鰓呼吸が苦しいので注水の落下点にいます。
④水車やエアレーションのそばに病魚に見えないが大量に集まっている。
①~③はロウソク病や浮腫症の病魚です。ロウソク病は小さく、すぐに沈んで見えなくなりますが、病魚(魚体・動作が異常)を一尾でも見つければ、 躊躇せずにすぐさま 45ppmホルマリン散布してください。 時間の猶予はありません。④はギロダクチルスやダクチロギルスなど鰓の寄生虫病で呼吸が苦しくて集まっていることが多いです。
①~③の浮腫症やロウソク病の見回りとホルマリン散布を優先して、④の池の寄生虫の0.6ppmマゾテン散布は最後にしてください。
そして、マゾテン散布後に浮腫症・ロウソク病の病魚がいないか注意してください。マゾテン散布後にウィルス病の病魚を見つけたら、マゾテン散布池にすぐに45ppmホルマリン散布をしてください。45ppmホルマリン散布・0.6ppmマゾテンの混合薬浴に問題は一度もありませんでした。
夜の見回りで病魚を1尾見つけても45ppmホルマリン散布を行う決断はしにくいことです。
①45ppmホルマリン散布が信じ切れない。ホルマリンは普通20ppmと指導書に書かれている。45ppmホルマリン散布なんて見たことも聞いたこともない。
②朝にもう一度病魚を確認してから決めようと考えがちです。
③朝には病魚は水底の邪魔されない場所に隠れていて水面にはいません。
④朝の水面には元気な魚がいっぱいです。 元気な鯉がいっぱいで、ウィルス病など全く忘れ、安心して餌やりを始めるでしょう。
しかし、 その晩の見回りで貴方は四隅に数百尾以上のロウソク病の病魚を見つけるでしょう。 2日目の晩にみえる大量のロウソク病の病魚はホルマリン散布をしても死んでしまう病魚です。ホルマリン散布は後回しにして、隅に群がる重症魚を手網(4隅の病魚をすくう、2尺*2尺の角網)で集め0.7~0.8%の濃い塩水浴で急いで助けてください。そしてすぐに45ppmホルマリン散布をしてください。
何故なら、この時点で隅に集まらない鯉は重症魚ではない為、45ppmホルマリン散布で助けられる可能性が高いです。そして、45ppmホルマリン散布後に重症魚が隅に集まれば、これも手網で集め、塩水薬浴に加えてください。
ロウソク病と浮腫症の経験。 ロウソク病と言われるように、 20mm位の稚魚では、 病魚の頭部が赤く充血しているように見えます。 この頭部の異常のために、 ホルマリン散布が遅かったり、 散布濃度が薄かったりすると、 助けたと思っていた養魚池の稚魚が、 成長もせず、 ゆっくりと痩せてゆき、 全滅状態と変わらない結果になってしまいます。 展示池の 2 歳魚なども、 ねむり病のホルマリン消毒の遅れた場合、 背こけ病のようになりゆっくりと死亡します。 また、 10cm位の浮腫症の当歳魚は魚体全体が腫れて葉巻のような体型になりますが、 重症魚では、 脳神経がやられているようで、 水面を直線的に泳いでいだけで、 池壁の隅にかたまってしまいます。 ロウソク病、 浮腫症、 ねむり病 のどれもが、 ウイルスによって脳髄がやられます。 病魚は魚齢的には、 当歳魚は水面に、 多年魚は水底にかたまるようです。
晩秋からの低温期の浮腫症の発病は、 45ppmホルマリン散布を行なっても、 低水温では散布効果が遅いのか、 池隅にかたまる病魚の回復が遅い場合、 治療直後の病死魚がないような、 ホルマリン散布がうまくいった結果の池で、 その池の魚が、 年を越した春先に、 スレの部分が水生菌におかされて、 2~3割りの死魚があり、 毛玉のような死魚も目立ちました。 泥池の定期消毒で、 冬前と春先に水生菌対策のため、 マラカイト・グリーン0.2ppmを散布していましたが、 晩秋の浮腫症のスレ対策には効果がなかったようです。 20年も前のことを、 今、 振り返ってみると、 晩秋の浮腫症対策には、 50ppm強のホルマリン散布と24時間後に過マンガン酸カリ 3.0 ppmの追い散布を試すべきであったと思います。どなたか試してもらえませんか。 そして、 結果を教えてください。 宜しく御願い致します。
ウイルスの感染から最初の病魚が発見されるまでに3日間ほどだろうと思います。 そして、 池内の全魚が発病し終わるのに48時間はないと思って作業していました。 一尾の病魚が発見されれば、 ウイルスは池中に十分感染しているようです。 また、 面白いことに、 ウイルス病から回復した魚群は、 一般の寄生虫病にも強いようです。 そして、 ロウソク病は一度罹ると二度と罹らないようにみえます、 人間のウイルス病のハシカ( 麻疹 )のような免疫現象があるようです。 すべての当歳魚にこの免疫現象を利用している生産者もいます。 うまく利用すれば、 見回りの期間の短縮にもつながるとおもいます。
「 錦鯉 と云う、 世界に誇れるすばらしい伝統文化 を、 みんなで守り、 心躍る水子、 驚嘆の稚魚、 感激の成魚を世に送りだしましょう。」
西 村 利 治 2025年 3 月 吉日
人間のウィルス病や内因性の病気(生活習慣病、成人病、老人病)の治療には真珠層服用治療(民間療法)を利用してください。 http://plaza.rakuten.co.jp/tosiharu1105/diary/201110090001/
0 件のコメント:
コメントを投稿